2017 終わりの渓


最後の最後
2017年9月
2017年はひどく雨の神様に好かれた。

今年は11回の釣行のうち、半分が雨で、そのうち3回は豪雨でロッドも振れなかった。

今年は9月中旬に行ったボーズの大田切川で終わりかと思って居た。

この時点で年間のヤマメの釣果がたったの2尾。しかも1匹は20センチクラスで、もう一匹はフッキングで宙を舞ったサイズ。

史上最低である。

そうなると、半分諦め気分だが諦めきれない気分もモヤモヤしていた。

9月終わりの出張。仕事は非常に忙しい状況で、自由になる時間は半日もない。

でも、後悔するくらいならと、秋田に向かった。



が!秋田は既に禁漁だった(いつも入漁券を買う宿までいって気がつくという…)

完全に頭が白くなった。

今にも雨が降りそうな天気の中、行き先を思案する。



午後からはまた出張先に戻って仕事することを考えると、帰り道にある、行ったことが無いあの川しかない。

行きに見たとき入渓点ではクルマが2台ほど止まっていた。あの釣り人はまだいるだろうか。

行ってみると、クルマがない。急いで入漁券を買いに行く。

その間にも、仕事先から連絡が入る。戻らなければいけない時間がさらに早くなった。

急いで準備をする。

入りやすい場所だし、今朝2台のクルマがあったくらいだから人は確実に叩いている場所。

おまけに前日までの雨で、水位が高い。

魚の気配が感じられないまま、強い流れの渡渉を繰り返す。

あっという間に昼近い時間になり、流れが深いところから浅瀬に流れ出すヒラキの場所。

一瞬強い手応え。

不思議なほどやりとりは冷静だったものの、ネットを出すと魚体が大きすぎて中々入らないのに焦りだしてしまった。

2度ほどネットインを失敗したが、フッキングは良いところに刺さっていたこともあり、無事ネットイン。

すっかり秋色で強面になった尺ヤマメのオスだった。




尺ヤマメは、実に11年ぶりだった。

写真を撮影して、リリースした直後、仕事先から電話で急遽仕事に向かうことになった。



そのまま2017年の渓流が幕を閉じた。



END