2012 Fishing Dairy



千葉 富津 2012/01

雨は、アクアラインを川崎に向かって帰る頃にはすっかり止んでいた。
しかし、この冬は記録的な乾燥で、雨らしい雨は降っていないのに、今日、時間を都合して来たこのタイミングでピンポイントで降るとは、よくよく運がない。
狙っている季節よりもずいぶん早いが、「一応偵察のため…」という動機が、シーバスの神様には気に入らなかったのか。
お昼の干潮時間から富津の各ポイントを見て回れて昨年からの変化などをチェックできたが、生命感はゼロ。
ベイトがいないとキツイ。
満潮に向けて、風と潮の流れがでているポイントをチェックしたが、反応なし。
あと少しで満潮という時間で、無情にも雨が降り出し終了。
毎年、初釣りはこんなものか。。


鹿児島 錦江湾 2012/02

「最近は深場に落ちたのか釣れていませんね」
出張先の釣り好きのお客さんから、最近のミズイカの動向でメールがきた。
海はそんなんだし、渓流はあと2週間経たないと解禁しない。
中途半端な時期だなぁと思いつつ、仕事だから仕方がない。
とにかく、なんでもいいから竿をだそうと、錦江湾の東側をランガンしたけど、反応もなくベイトもほとんどいなかった。
桜島の噴煙があがっているのは見たことが無くて感動。
現地の人は全く日常だったけど、風下だった垂水周辺で服にパチパチと小さな噴石があたる体験に感動してボーズ。


東京湾奥 2012/03
大潮で満潮時間から既に1時間半を経過していた。
暗くなっている水面を橋上の証明がうっすら照らしている。
下げがはっきりとしている運河の流心まで20メートル。
ロッドは柔らかめ、ラインはPEにしているが、重めのシンペンでなければ無理だろう。
imaのトリップが流れをU字にターンしたところで、つまむようなアタリだった。
2012年の初物は、バチを飽食した体高の高いマルタだった。
足場は水面から2mはある。十分弱らせてラインを持って抜きあげた。
水面は小さなライズが出始めていたが、いずれも小さな魚のそれのようだ。
大潮の日のプライムタイムはごく短い。
流心の流れがゆるむ直前に、弱々しいアタリであがったのは幼稚園児シーバス。
本命が釣れたのを機に、あまりの寒さに撤退。
春が本格化して、大人達が湾奥に到着するのはまだ先のようだ。


九州 某所 2012/03
麓は既に桜が開花していたのに、この山あいの渓では、ようやく蕾がほころび始めた程度だった。
出張の合間の数時間を無理してこの溪にやってきたのは、私の唯一の尺ヤマメを釣った川だったからだ。
そのときは相当な水量が川幅一杯に流れており、今回もロッドは堅めの流れに負けないクラスを持ってきた。
しかし春先の減水なのか、ここ数年の傾向なのか、豊かだった流れは、1/3程度になっていた。
あまりにも少ない水量にかなり落胆したが、幸い下流部にも人は一人もいなかったので、放水口から下流部の水の多いエリアで釣り始めることができた。
2012年の解禁。 久しぶりの溪に気分も爽快。山間部とはいえ、やはり九州は暖かい。今日は特に穏やかだ。
人がいないので、釣り下ることにする。 数投目でいきなり、20センチ程度のヤマメ。
案外あっさりと釣ることが出来た。 昨年の7月以来だ。
このあと、水量が少ないものの、未練がましく、尺を釣ったエリアに行ってみたが、なにせ水量が少なく反応もない。
下流部に戻って、水量のある場所をくまなく探って、結果、5〜6匹のヤマメを釣ることが出来た。しかしウデが悪いのでバラシも同数あった。
最大は、放水口の入り口のヒラキにいた24センチクラス。
良い解禁になった。(写真は、2012年最初のヤマメくん)


東京奥多摩 2012/4

解禁から既に一ヶ月以上経っている奥多摩に行った。 我が家から電車で1時間くらいなので、もし良かったら心の川になるなと思って行ってみた。
といっても、どうしても釣らなきゃならないモチベーションもなし。 地図を買って行くような探求心もなし。
「御嶽あたりなら、管理釣り場から流れている魚もいるかも」というレベルの低い動機で向かった。
釣券は高い。 川に降りてみると、カヌーの集団が淵ごとに集っている。 こりゃだめだ。
カヌーのこなそうな管理釣り場のすぐ下で久しぶりのフライタックルを広げる。
ラインのコーティングもしっかりしておいたので、ラインが良く伸びる。気持ちがいい。
河原も広めなので、バックも気にせず狙ったところに落とせる。
久しぶりにフライキャスティングが楽しかった。 けど釣りとしては、最低。
カヌーが来ない場所に行ったにもかかわらず、指導者の男と、生徒の女の子2名のグループがやってきて、水に入った。
頭に来て下流にずっと移動したので、カヌーも居なくなったが、釣り人もいなくなった。
釣り人がいない場所で、ヤマメらしき稚魚がユスリカウェットにライズしたけど、食いきれず。
夕方にはカゲロウもハッチした。しかも大量に。魚が跳ねるかと思ったけど、何も起きなかった。
奥多摩は心の川にはならなかった。


宮崎 2012/04
11時に入ったいつもの場所には先行者がいたので、反応がなく、以前にやってきた場所に入った。ようやく釣れた一匹は早くも瀬の真ん中から飛び出した。
さすが南国、宮崎。
さて、写真を撮ろうと思ったら、ない。車に忘れてきた…。
一気に気分が萎えたので脱渓するまでに4回はバラしてしまった。
夕方は、もう一つのいつもの場所に入る。第一投目で、良型のヤマメがやはり瀬の中から飛び出した。おそらく24クラスだろう。
すっかり盛期に入った渓流で楽しんだ。


東京湾 2012/04
会社の釣り部で松輪でのアジビシ釣りは、マグロの遠洋漁業かと思った。
最初に尺サイズのアジが釣れた以降は、1m位の上下動を繰り返す波の中で釣りつづけた。
やはり乗合船は厳しい。帰りたいのに帰れないからだ.


 狩野川 2012/05

水量はやや多い。久しぶりのウェットが上手く流れに入り込まない。
対岸のヨレに流し込みたいのだが、先日の奥多摩と違ってバックにフライを取られる。
それでもなんとか、イワシのようなアマゴが釣れてきた。今年初のアマゴ。
しかし、他には何の反応もない。同行のドライフライマンもダメ。
昼を食べてから、移動して最後に入った場所で、腕前の良さそうな年配のフライマンと話をした。
どうも、今年は良くないらしい。先日の大雨で大分魚も下ったようだとのこと。
しかし我々がリリース派であることに気づくと、大分上流に行ったところなら良いよと教えてくれた。
案の定、午後からルアーに転向した私のルアーには、アマゴが良く飛びつくようになった。
最終的には7〜8寸クラスを5匹。
川の近所のご夫婦と話したときも「みーんな、持って帰っちゃうから、増えないんだよ。前は自分でも養魚場から買って放したんだけど、あほらしくてやめたんだ」とのこと。
皆さん、渓流魚は釣るだけにしましょう。


宮崎 2012/05

つがいの鳥が、川面の遙か上を下流に向けて飛んでいった。
「ヤマセミだ」
同行者が言った。
ヤマセミはいいね。カワセミと共に大好きな鳥だが、なかなかヤマセミには出会えない。
今日も、良い日だ。
けれど、今回初めていったその川ではウグイしか釣れなかった。
いつもの川に戻ると、そこはアユの解禁日で、鮎釣り師も、鮎も溢れていた。
いつもの場所より、ずっと上流へ移動して、ようやく7寸サイズ。
雨が少ないので水もずっと少ない。一雨欲しいところ。  


 九州北部 2012/06

前回、北部九州で3年前に訪れた川に行ったが、大渇水で釣りにならなかった。
おそらく数年間、渇水だったのではないかと思えるくらいの状況になっていて、絶望していたところ、ある方がホームリバーを教えてくださった。
そもそも北部九州は、地名も川名もほとんど知らないし、なにせ関東で売っているような「渓流釣り場集」がないので、この情報はとてもうれしかった。で、許された時間は3時間程度。行ってみると、それはそれは、大好きなタイプの川だった。
早速、前日までの台風からの雨で増水濁り気味の川に入る。
しばらくいくと、すぐに7〜8寸クラスのヤマメが釣れる。とても綺麗なヤマメだ。
その川は、周囲の畑や農家とのつながりを感じさせる川で、生活と川が密接につながっている。こういう川、大好きなんです。
一旦、脱渓し、さらに川への入り口を探して入ると、今度は結構な良い引き。
上がってきたのは8寸クラスのヤマメ。ローリングしてラインの後が身体に付いてしまったが、とっても強い引きだった。健康なヤマメだ。
しばらくしてタイムアウト。山村の暮らしと川が美しくつながっているような川で、とても健康なヤマメに出会えて、良い日だった。  


2012/06-09 渓流総括

今年の渓流は、悪天候に翻弄された年だった。実際、川までいってあまりの濁流に断念して帰ってきたことや、前月にいった渓流が完全に崩壊してしまうようなケースもあった。前半は、北部九州、後半は北陸に出張していたが、結局、良い渓流魚に出会う機会はなかった。「今年は変だ」いうのは簡単だが、毎回違うから、釣りは楽しいのだろう。結果的に、今年の後半は、駄目だった。だんだん、ソルトシーバスに傾倒してきたこともある。でも、渓流魚のいる風景は大好きだ。また来年、春になると行きたくなるだろう。  



東京湾奥 2012/11
今年の夏からはすっかり湾奥シーバスに遊んでもらった。いや先方は迷惑だろうから、「あしらわれた」のかもしれない。なにしろ場所が近いから、会社帰りに数時間遊べるのがいい。変な飲み屋や買い物で散財するよりはずっといい。 問題は、あまり釣れないこと。ウデが悪いから当然といえば当然で、釣れすぎたら飽きるだろうし、まったく釣れなければ通わなくなる。たまに「良いことがある」から、湾奥シーバスは、さしずめ商売上手なんだろう。私はパチンコやギャンブルは、一切やらないけど、はまる人の気持ちと同じ感じなのだろうか。もうすっかり寒くなって、商売上手の魚たちは東京湾口に行ってしまった。また戻ってきたら、あしらってもらいに、湾奥に行きたいと思っている。 


千葉 富津 2012/12

集中力がない。さっきからロストばかりしている。正確には昨晩からだ。昨晩、湾奥最後のシーバスに行き、シーバスのライズを目の前に、自分にはまったく反応がなく、精神衛生上極めて厳しい釣りをした。 ルアーのロストも、しっかりと結んだはずのFGノットがほつれたり、橋脚下のパイプに通してしまい、スーサンが目の前で水中に没したりした。そしてなによりも風邪気味の身体には応える寒さだった。そして今日。1年ぶりで、12月には初めて来る富津のデイゲームだったが、まったく反応がない。潮位は高いが、根がかりしまくる。 さっきは根がかりを無理に外そうとしてスイベルが破損。そして今は、橋脚にルアーを当てて、リップが無くなった。 時間はあまりない。そうこうしているうちに、他の釣り人が、先端のおいしい場所に入ってしまった。先端は残しておこうと思ったのに。 その釣り人が「ベイトはいますね」と言い残して帰ると、ようやく先端に入ったが、反応はやはりない。 時間の無い中で、またも根がかり。今度はリーダーとPEの結束部から切れた。さっきしっかりとFGノットしたはずなのに。熱のせいか、なにか運の悪いものでも持っているのか。 そうこうしているうちに、帰宅しなくてはならない時間。今年の納め釣りはなんとも言えない終わり方だった。



錦江湾 2012/12

長年仕事をしていると、同好の士に出会うこともあるのだ。仕事先の方と話をするうちに、「では一緒に行きませんか」となった。これこそ「仕事と釣りの両立」なのだ。その時の出張荷物の80%は釣り道具。で、その方のボートにのっての釣りである。時期としては夏〜秋のほうがルアーは良いということだったが、なにせ仕事との調整の結果、初冬になってしまった。とりあえず、ひとつテンヤ、エギ、ジギングなどを大量に持ち込んでの釣り。前日は、夕方からエギングをやったが、同行の方につれた一杯のみ。朝から荒れ気味(といっても、東京湾なら凪だが)だったので、入る予定のポイントに入れなかった。餌でまずは釣ったところで、ジギングに変更。ブルーブルーのシーライドで待望のあたり。何かと期待したら、マダイ。なにせ東京湾ではこませについてしまうので、ジギングではあんまり釣れない。今年一番の思い出の魚になった。