秋田釣行


最初で最後の山女魚釣り
2015年9月


今年は春から、様子が変だった。

釣りに行きたくても不思議と、行くことができなかった。仕事、プライベート、タイミング、天候。

いろんな要素が重なり、行けなかった。

本当は、もう我慢しきれないほど山女魚釣りか、雨子釣りに行きたかったのに、行けなかった。

そして、ついに9月になってしまった。

どうしても山女魚釣りにいきたい。どこに行けるか?

そうだ、秋田に行こう。

唐突に、そう思って企画したのは実行の2週間前。

いろいろあって、空けられる時間は一泊二日。

少ないよ。でも、それしか時間がとれない。仕方が無いので、昨年行った場所を中心にスケジュールを組み立てる。

おまけに、スケジュールを空けるために、無理したことが祟って、体調が悪化。喉がいたく、微熱まである。

自宅から羽田までのバスはウトウトと眠る。おまけに飛行機でも眠る。少しでも体力を残したい。

大館空港に降り立つと、随分と涼しい。秋が来ている。おまけに、レンタカーの担当のお姉さんが「釣りの方、随分いらしてますね」

そうか、秋田とはいえ、人の存在は今回は鬱陶しいかもしれない。

すぐに向かったのは白神山地からの川。昨年は雨の後だったこともあるが、昨年よりも随分と流れが細くなっていた。

案の定、河原には真新しい足跡がある。結局、そこで出たのは20数センチのサイズだけだった。

とりあえず、オニューのバンブーロッドに入魂できたから良しとする。今回合わせたラインがDT3Fだったが、これが失敗。次回はWF4にしようと決める。


いかにもというカーブの深みでも全く魚の反応はなく、そこでも砂地に残る足跡を目撃して脱渓。

夕方までに時間があったので、ダム下の川に行ったが、ヌルがめちゃくちゃあって、チビ山女魚が出たのみ。

既に、体力の限界が来ていて、すぐに息が切れるのと、30分に一度、座り込まないと歩けなくなる。

まだマヅメには早いが、この反応の悪さで、明日の場所にかけるしかなくなったため、明日の体力温存に努めることにする。

ホテルのベッドに倒れ込んで数時間寝てしまった。起き上がっても全然熱が下がった気がしない。

無理矢理、風呂に入って汗をかくことにする。そして風呂で体力を大幅消耗。水を大量に飲んでベットで再び寝落ち。

二日目

明るくなる前に起き上がる。体調は戻っていない。

明るくなってホテルを出る。トレーナーを着ないと寒い。

今日は、昨年に良い魚の出た地味な川。

昨日、ホテルに向かうときに、下流にフライマンが入っていたのを目撃し、人の多さを実感していたので、人がいないように祈る。

今日はセーフ。でも昨日か一昨日くらいの足跡が早速あった。

そして、反応はチビ山女魚のみ。随分と釣り上がったが、水量も少なくだめ。

脱渓して、どうするか考え、結局昨年行っていない有名なダム下の川に移動。

しかしこれが大失敗。

その川は死の川かのように、魚の反応は全くなかった。

手駒がなくなった。

開き直って、朝の川の上流部に戻ることにする。期待は薄いが、少なくとも水が綺麗で人が居ない。

上流部に戻って川をみると、いるいる、パーマークの魚が小さいけど数匹泳いでいる。

が…。

その橋の下に巨大なスズメバチの巣がある。天然の禁漁区になっていたのだ。

早速パス。しかし、小さいけど魚の反応がある。水も綺麗。

結局、ここでも20数センチが最大という魚を釣って今年の遠征が終わった。


二日目は、昔からのバンブーを使った。#5だが実に気持ちよくロッドを振れた。

結局、この魚が二日目の最大。わたしの2015年の山女魚釣りは終わった。

まぁ、考えてみれば、一度いい思いをしたからといって、二度三度良いことがあるわけはない。

大概の場合は、二回目は手痛いしっぺ返しを食らうというものだ。

まぁ今回はちょっと無理した。熱もあるので、川の選択に論理的な思考が働かなかった。

天候の様子も見切れて折らず、雨が降っていないことは明白だったのに、対策を練ってこなかった。

まぁ、山女魚に会えたということだけでよしとしよう。

丹沢や奥多摩では山女魚に会えないことだって考えられる9月だから。

今回のオニュー武器。リーダーをしっかり浮かせるようにするのはドライフライの基本中の基本ですが、実感しました。

今まで手を抜いていたのが恥ずかしいです。

わたしを威嚇するクワガタ。こいつ、川に流されてドンブラコとやってきたのを助けました。

助けたというのに、この態度。クワガタの恩返しがあるかと、期待して釣りましたが、恩知らずのクワガタでした。

なんのお返しもなく…。

秋田は米どころ。米のおいしいところの山女魚は魅力ありますね。

帰りの夕日。2015年の渓流が終わります。悲しい。


ボクの機嫌もナナメです。




END