TYPOON! 



台風って すごいね。
2018年8月



今年は4年に一度のクマが多い年だと、ネットで見た。


秋田県のWebサイトには、たしかにクマの出没情報が地図を埋め尽くしつつあった。


中には数年前に私が釣りをした川のまさに魚を釣った所にも出没していたので、かな

りヤバいと思った。


以前からクマ鈴は持っていて(良く忘れていったので、行った先のホームセンターで買ったりしたので、3つもっている)、携帯用ラジオも持っているが、ここはやはり撃退用クマスプレーを買おうと、ネットで購入した。準備は万端。

初めて行く方面だから、調査も十分にやった。2万五千分の一地図に持っているあらゆる渓流釣り場本の情報を書き込み、googlemapで現地の様子を確認、入渓しやすそうなところ、ダメそうな所、水量の情報などを確認しておいた。

しかし、3日前に台風発生。その台風は一直線に私が行こうと思っている東北地方を目指してやってくるではないか。


なんというタイミング。


そしてその台風は、予定より早めに本州に近づくと時間調整か?と思うような足踏みをし、ジャスト。私が自由になる日に最接近するような動きをした。

仕事というモノは、段取りで自分の思い通りになる部分もあるが、それでも全てコントロールできるわけではない。

先方と一度約束した時間を、台風で自分が釣りできないから、という理由で変更することは、普通の大人なら、さすがに許されない。

結局空けようと努力した2日間を、1日に短縮。JRのキャンセル代は台風に払ってもらおう。請求書はどこに送れば良いだろうか?


出張のその日。仕事先の方も気を遣って東北の美味しいものを食べられる料理屋さんに招待していただき、ハタハタやいぶりがっこを食べる。さすがに相当うまい。

そして、二次会。相当酔っ払った。

翌朝。やはり早くは起きられない。台風は近づいてはいるものの、まだホテルの窓の外は曇りだった。

なるべく急いでホテルを出るが、7時が精一杯。比較的近いとはいえ、高速インター3つ分なので、到着は8時半くらいだったか。

かねてより想定していた一番入りやすいポイントで車を止める。支度をしていると、軽トラ登場。なんだろうと挨拶すると、むすっとして近くの小屋に入った。川から水を田んぼにくみ上げるポンプ小屋を起動させに来た人だったようだ。川は浅くてクリア。ちょっとアブが飛んでいたので、強烈な蚊取り線香をつける。2年ぶりのにおいだ。

クマも気になるが、まあ、さっき水田に働いている人もいたし大丈夫だろうと、思い込ませる。

入水。それほど冷たくはない。とりあえず深みがありそうな下流に釣り下ることにした。渓流ベイトでちゃんとしたヤマメを釣るのが今回のテーマである。

前回、快調だったキャストがいまいちうまくいかない。ブレーキの調整がちゃんとできていないのか?流れもキツいのでDコンタクトにしたのだけど、ブレーキが弱いのかもしれない。調整を繰り返す。


しばらく釣り下るがどうもクマが気になる。すると、気を抜いていた瞬間にアタリがあり、合わせられずバレる。ロッドもABUのトラウティンマーキスで、いつものマジカルトラウトより硬いので、釣り下りははじいてしまうのかもしれない。ちゃんと合わせないとだめなのかも。


 そうこうしているうちに、雨が降り出す。はやいじゃん。朝の天気予報ではお昼から雨だと言っていたのに。

しかも、喉が渇いてきた。雨で曇っているが、気温は高い。インター降りてからコンビニがなかったので、自販機で買えば良かったのに、コンビニがあるのを期待して自販機では止まらずにきてしまった。熱中症も気になる。


下流でこれ以上は下れないところまできて、引き返す。アタリも全くないので、アグリアに変更してアップストリームで戻ろうと、キャストをしながら、しばらくした気を抜いた瞬間ヒット。これはまあ20センチくらいかというところで、またも合わせられずバレる。自己嫌悪。


 結局、入渓地点まで釣れず、車に戻った。

ネコバリ?って?映画釣りきち三平は見ていません。


さて、飲み物を買いたいのだが、上流か下流か?下流にはかなり下ったところに自販機があった。上流は入渓する場所がいくつかあるが自販機があるかどうかは不明。しかし釣欲が勝り、上流に向かう。これが失敗。いけども自販機はなし。入渓地点はあったので、ちょっと入るか?と思って車を降りた瞬間に、サイレン!さっきの場所にあった看板に書いてあるようなリズムでなった。上流の発電所の放水だった。がーん。 水田で働いている人がこちらを見た。増水するけど、あいつは川に入るのかなと心配したようだ。入らなそうな私を確認して仕事に戻った。


まったく、不運が重なるものだ。結局上流かなり行ったけど自販機はなく、さっき来るときに見たところまで大きく戻ることになり、時間のロス。その間には雨は降ったりやんだり。


 アクエリアスと16茶を買い、さっきのサイレンを聞いたところまでも戻ると、増水と濁りで水が増えていた。やはり放水は本当だった。


 そこで、その発電所の上流に一気にあがった。入渓地点は調べたとおり、わかりやすくまだ濁りもないため、川に入る。けれど、魚は反応しない。いかにもついてそうな駆け上がりを攻めまくり、反応がないので、さらにアップストリームで投げたルアーをさんざん攻めた場所の下流の駆け上がりでピックアップする瞬間に、ヒットしてきたが、反応できずバレ。全く今日はだめな日だ。


 そのエリアも最上流の堰までいったが、ヤマメのそこそこのサイズが追っかけてきてUターンしたところで濁りがひどくなり、雨も強まったので、終了するつもりで川からあがった。


しかし不完全燃焼。これから野池のバス釣りに変更する気もなくなり、さっきのサイレンを聞いた場所にもう一度もどることにした。変哲のないランだったが、気になったのだ。


 行ってみると、さっきの増水は一定の量で止まっていた。これ以上は増えなさそうなので、入りやすい河原が見えている場所に入って、ダウンで進んでいく。反応がないまま下れない場所まできて、今日はだめかとあきらめ気分になった。車は上流で、川通しに戻るしかなく、アップのアグリアTWで探りながら帰ろうとすると、さきほどミノーでは反応しなかったところで、ひ弱いアタリ。ミノーかと思うサイズだが、慎重にネットイン。手のひらヤマメだったが、パーマークも体側の色もとっても綺麗な秋田ヤマメだった。

とりあえず、ABUロッドの入魂とシマノのベイトの入魂はできたが、予想もしない一口サイズのヤマメになるとは…まあ釣れないよりいいだろう、けどちょっとね。


 車につく頃にはひどい雨になった。クマには出会わなかったけど、台風は見事なランデブーで私に接近遭遇した。その後、バケツをひっくり返したような雨になるまでに山間部を脱出。昼食を取ったラーメン屋の雨樋からは、放水?と思われるような雨水が雨樋のパイプからでていた。車から外に出るとき、傘があっても1分もすればずぶ濡れになるほどの台風の雨は、予定通りどんぴしゃに私を刺した。さぞ痛快だろうね、台風さんよ!


 去年から本当に釣りに行くと雨にやられスケースがおおい。これは本当に異常気象だろうね。今後、ヤマメを楽しく釣ることはできないのだろうか。9月までの遠征は、ヤマメか雷魚か迷っていたが、ヤマメにすることに決めた。