Borland C++ Compiler 5.5上でのSDL開発環境の構築

since 2000/06/13
last modified 2000/06/13

SDL(Simple DirectMedia Layer)とは

Simple DirectMediaLayer(SDL) とは、Linux、Win32、BeOSといったプラットフォームをサポートするマルチメディア対応の 低レベル入出力ライブラリです。SDLには、 ビデオ関連機能、イべント処理関連機能、 オーディオファイル再生関連機能、 CDオーディオ再生関連機能、スレッド関連機能 といった機能があり、 まさにマルチプラットフォームに対応したWin32上のDirectX のようなライブラリです。 またさらにバージョン1.1.3からMacOS、FreeBSD、Solarisへも対応しています。

SDLを用いた代表的なゲームとして、 Loki Entertaimentの「Mythll: Soulblighter」、「Civilization: Call toPower」 があり、その外にも多くのゲームが存在します。

MS-Windows上でプログラム開発環境を構築しようと考えると、どうしても 「Visual Basic」、「Visual C++」といった市販ソフトを購入する羽目になってしまいます。 「ちょっとプログラミングに興味がある」とかいう場合、高価なので 中々踏み切ることが出来ないという人も多いと思います。 また、「プログラム開発したいんだけど、linuxはちょっと」と二の足を踏んで いる人も多いと思います。

そういう方に、MS-Windows上でBorland C++ Compiler 5.5を使った開発環境の構築をお奨めします。 また、SDLはLGPLライセンスであるため、Borland C++ Compiler 5.5と併せて、 フリーなマルチプラットフォームプログラミング開発環境を構築することが出来ます。

ということで、貴方もこのSDLを使ってマルチプラットフォーム プログラミング開発環境を構築してみましょう。

重要:このBorland C++ Compiler 5.5上でのSDL開発環境の構築は、 Adas' Linux ゲームプログラムを参考に、私が実際に行った記録です。 この様な有益な情報が公開されていることは、何ともありがたいことです。 この場を借りて、Adasさんに感謝します。

binaryの入手

MS-Windows上でSDL開発環境を構築するためには、以下のbinaryを入手する必要があります。 この他に、「Mule for Win32」といったエディタ等があると快適に開発出来るでしょう。 もちろん、自分の好みのエディタで結構です
(source, binaryの入手先は、どこにあるか分かりにくいため、Toppageへのリンクと source, binaryへの直接リンクの二つです。しかし、直接リンクは Webpageの内容が変更される可能性が大きいので、切れることがあります)。

SDL-1.1.3のインストール

「Borland C++ Compiler 5.5」の開発環境の構築はすでに終了しているものとして、 ディレクトリ"c:\Borland"にインストールされているものとします (もちろん任意なディレクトリでもかまいませんが、以下はディレクトリ"c:\Borland" にインストールされたものとして述べます)。

  1. ディレクトリ"c:\Borland\bcc55\include\sdl"を作成します。

  2. ダウンロードした sourceを展開し、インクルードファイル群を全てディレクトリ "c:\Borland\bcc55\include\sdl"に格納します。

  3. ダウンロードした binaryを展開し、Borland C++ Compiler 5.5用の .libファイルを作成します。
    # implib -a -c sdl.lib sdl.dll
    (オプションについては自信がないです)

  4. 作成した"sdl.lib"ファイルをディレクトリ"c:\Borland\bcc55\lib" にコピーします。

  5. "sdl.dll"ファイルを適当にPATHの通ったディレクトリに入れて下さい。

SDL OpenGL Tutorialsのコンパイル

SDL OpenGL Tutorialsのソースコードをコンパイルして実行してみましょう (SDL OpenGL Tutorials"OpenGL-intro-1.0.0.zip"はディレクトリ"c:\tmp"に 格納しているものとします)。

  1. SDL OpenGL Tutorials "OpenGL-intro-1.0.0.zip"を ディレクトリ"c:\tmp\OpenGL-intro-1.0.0"に展開します。
  2. Adas' Linux ゲームプログラムを参考にして作成した SDL OpenGL Tutorials用のMakefile をディレクトリ"c:\tmp\OpenGL-intro-1.0.0"に置きます (このMakefile少し格好悪いです。もっとスマートにならないかな?)。

  3. 同様に、ダウンロードしたsourceの中のSDL_main.cをコンパイル時に用いるので、 ディレクトリ"c:\tmp\OpenGL-intro-1.0.0"にコピーします。

  4. コマンドプロンプトから、展開したディレクトリ"c:\tmp\OpenGL-intro-1.0.0"に 移動して、コンパイルします。
    # make

  5. それでは、lesson02から実行してみましょう。
    # lesson02.exe

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